私たち、佐賀県有田町に移住します!

「自分の住みたい場所で、好きな仕事をしたい」

「地元に帰って働きたいな」

「自然のなかで子どもをのびのび育てたい!」

そんな話はよく小耳にはさむけど、実際に地方移住する人ってどれくらいいるんだろう。自分ひとりだけならまだ小回りがきくけれど、家族がいたら、夫婦で出身地が違ったら……。悩んでいるうちに「今の暮らしも悪くないし……。」と先延ばしにしてしまいそう。私たちもこの数ヶ月間「できる・できない」の繰り返し。やっと「えいやっ!」と決断しました。よかったらその顛末を聞いてください。


以前から古民家に住みたいとか、空き家見学ツアーに参加したりだとか、のんびり「いつか有田に住みたいな」アピールを続けてきた私たちですが、今年中に有田に引っ越します!のんびりモードから急変、なぜいきなり決断したかというと、夫の会社から「今年の秋に、本社(東京)に戻ってきてください。」と言われたからです。(OKURA WORKSは、2人でやっているのですが夫はいまだ会社員であり、私がメインで作業をしています。)

そもそもなぜ今福岡に住んでいるのか。

夫が会社から福岡転勤を打診されたのが4年前。私は妊娠6ヶ月でした。「えーー! 今から九州に引越し!?? 」とびっくり。住み慣れた高円寺の街とのお別れは寂しかったのですが、元々里帰り出産を予定していたので、「福岡住んでみたいし、実家近くなるしまぁいっか! 」と軽い気持ちで移住してきました。

高円寺のルック商店街。お金がない若者に優しい高円寺が大好き。

産休に入るまで通った新宿の街並み。

東京からの移住先として人気の福岡ですが、私たちはなんとなく受動的……。そのタイミングで、働いていた会社でリモートワークの社員として育休明けに復帰させてもらえることになりました。産休・育休を取得するのも、リモート社員という働き方もも私が第一号。小さな会社とはいえ、フットワーク軽すぎるよ!

福岡に住んで海が近くなりました。毎週末気軽に散歩に行けます。

移住した結果として、第一希望の保育園に入れたこと(元々住んでいた区は超激戦区! )、車を持っていなくても便利な環境(福岡市内の転勤族が多いエリア)で暮らせたことなど様々なメリットがありました。

突然降ってわいた「有田移住」という選択肢。

育休をとって仕事に復帰したのですが正直最初はしんどい日々でした……。0歳クラスに生後8ヶ月から入園した娘。とにかく毎週のように病気をもらってきて、それが親にもうつるという地獄のループが始まりました! 子どもが風邪をひいても休めないときは病児保育を駆使したり大変でしたが娘はすくすく育ち、夫婦で力を合わせて子育てをしているという充実感はありました。

しかし、いつも漠然と悩んでいたことがあり、それは「自分が育った環境と、今私が子育てをしている環境が違いすぎてしっくりこない。」というもの。私は実家がある佐賀県有田町で、両親、祖父母、弟と三世代6人家族で育ちました。親戚や地域社会とのつながりも深く、「みんなでわいわい」しているシーンが多かったのではないかと思います。

まだハイハイしかできない娘と大濠公園でお花見。

かたや、都会のマンション暮らし・核家族での子育て。人付き合いのわずらわしさやしがらみとは無縁ですし、気楽です。しかしなんとなくしっくりきていない、でもどうしたらいいのかわからない……と悩んでいました。夫の帰りが遅い日が続くと、ワンオペ育児がつらかったです・・・。そこに人と直接会わない在宅勤務というスタイルが重なりさらにつらくなってしまいました。

そんなこんなで仕事や生活のストレスのコップがいっぱいになり許容値を超えたのか?? 昨年風邪をこじらせて一過性の肝機能障害になってしまい入院。一週間、泣く泣く病床で過ごしました・・・。夫もその1週間は延長保育を駆使し、毎日定時で仕事を終わらせ、子どもを迎えにいき、病院に顔を出し、ご飯を作り・・・と怒涛の1週間を送りました。

退院後も「これはいよいよ暮らし方を変えたほうがいいのかもしれない……。」と日々悶々としていた私に、

「そんなにしんどいなら、君の実家がある有田に移住するのもありかもね! 」と夫。

夫からそんなことを言われるとは思ってもおらず、とてもびっくりしました。それまで漠然と「有田にUターンできたらいいな~でも東京出身の夫は賛成しないだろうな」と思っていたからです。

体調を崩すことがなかったら、なんとなく続けていたであろう今の暮らし。しかしこれがいい機会になるに違いない! と仕事も週3日在宅社員として働き、週2日は新しいことをはじめる準備や、フリーランスとして自分で受けた仕事をする日にして働き方を変えました。

慎重派夫婦、なかなか決断できない日々。

空き家見学ツアー、おすすめです。いい空き家が見つかるまで参加予定……!

それ以降、本当に移住できるのか? それは私たちにとって最良の選択なのだろうか? と考え空き家見学ツアーに参加するなどちょっとずつ情報収集をしていました。正直、育児の孤独感をなくすためなら夫の家族が住んでいる東京に戻ってもよいのでは……?? とも思い、ありとあらゆるメリット・デメリットを書き出して、佐賀と東京で見込めるし支出入も計算……。私たちは夫婦そろって「石橋を叩きまくって渡らない」タイプなので、なかなか決断できず。

「みんなどうやって移住することを決断できるんだろう……。」

私は地方移住した人のブログを読み漁りました。私たちがお互いに地方出身だったらおそらく東京に住むという選択肢には消極的だったと思います。しかし東京は夫の大事な故郷であり、私の友人も多く住んでいることからはっきりいって五分五分……。保育園の待機児童の問題も、3歳以上であれば延長保育がある幼稚園も選択肢に入ってくるので、どこかしら空きがありそうでした。

1~2ヶ月悩みまくった結果、最終的になんで移住することにしたかというと「どっちでもいいなら面白そうな方を試してみよう」と思ったから。情報収集する中で「地方に住む面白さの発見」と「佐賀・有田の魅力を再確認」できたからかなと思います。それについてはまた詳しく書きたいです。

もうすぐ4歳の娘。お出かけも楽になりました。おしゃべり上手で食いしん坊。

決断するまでに、相談にのっていただいたアリタカラのみなさん、ちえちひろのちえちゃん(イギリスから佐賀にUターン! )本当にありがとうございます・・・!ひとまず夫は会社を辞めず、博多まで通勤することになりました。

いきなり移住! はなかなか難しい。

国土交通省の地方移住等地方へのヒト(定住人口)の流れによれば、ここ10年近くで、30代の農山漁村への定住願望は17.0%から32.7%へ、40代では15.9%から35.0%へと伸びていますが、実際にすぐにでも定住したいと考えている人は1~4%。まだまだ「都会から田舎へ移住することのハードルの高さ」を感じます。私もリモート社員+フリーランスというワークスタイルじゃなかったら、夫婦二人とも一から新しい仕事を探す必要があり、もっと不安が大きくあきらめていたかもしれません。

正直、私もまだ不安な気持ちでいっぱいです。笑 今佐賀移住を悩んでいる人・今後佐賀に移住するよ! という人がいたらぜひ語り合いたいです。

夫もブログを最近書き始めました。誰にも頼まれていないのに、1記事5000字ベースで更新するというつわものです。ぜひこちらもよろしければお読みください……!

僕たち佐賀に住めますか?
http://bokusumi-saga.hatenadiary.com

Similar Posts: