アートと佐賀について考えながら街を歩いてみた。

先月末、15年ぶりに佐賀の街を歩きました。
JR佐賀駅までは博多駅から特急で約45分。今回の目的地は佐賀市内でギャラリー、ショップ、デザイン事務所を営まれているパハプスさんです。”片岡メリヤス×ちえちひろ『平和みんな会ギ』”を見ににいくため一人で出かけました。

のんびりした雰囲気の「新道商店街」にパハプスはあります。

佐賀駅からバスで行ってもいいのですが、のんびり歩いてみました。佐賀の街を歩いたのはおそらく15年ぶり。子どもの頃はピアノの発表会や、吹奏楽部の大会でよく訪れていましたが高校卒業してからはめっきり訪れたことがありませんでした。
(余談ですが、佐賀県立美術館の小さなホールにはピアノを弾く人なら誰もが憧れるSteinway & Sonsのグランドピアノが置いてあるのです……! おそらく2000万円以上する高価なピアノを小中学生のピアノの発表会に使わせてくれるなんて、なんて太っ腹なんだ佐賀県ーー!!! )

木の看板が目印。

ちえちひろのプラ板コラージュのモビール。光をあびてゆらゆら。

片岡メリヤスさん、ちえちひろのコラボぬいぐるみ。お引越ししたら一体おうちにお招きしたい・・・。

手縫いののぼり、かわいい・・・!

ゆったりした雰囲気の中、展示を楽しみました。周りのお客さんを見ていると、展示を目的に訪れる人、ふらっと「何か面白そうなことやっているな」と訪れた感じの年配の人、色んな人がパハプスを訪れていました。生活の中にアートがある、そんな風景を見てすごくいいなぁと思いました。

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エビデンスがない私の雑感ですが、佐賀の人は芸術とか古くから伝わることに対する理解・関心が高い気がします。急激な経済成長をしてしまうと、おざなりになってしまうようなことやものが残っている。街の中にも古くて味のあるおうちや、大都市なら開発とともに即刻、暗渠(あんきょ)になってしまうような小さな用水路がそのままの形で残っていて面白い風景を作っている。今回、久しぶりに佐賀の街を歩いてみて強く感じました。

味のある古いビル。白山(しらやま)商店街周辺。

経済的な発展の度合いや、人口増加率など数値化できるもので比較すると佐賀はどうしても弱いです。(笑 お隣には九州一の都市・福岡がありますし。ですが、「佐賀はなんもなか」の一言で片付けてしまうのはとんでもない~! 佐賀の魅力って数値化できないものが多すぎる。そして住んでいる人もそれが魅力であることに気づいていない気がする……。と私は思います。

用水路に小さなオブジェが飾ってある。こういった街中にある「余白」が佐賀の魅力。

移住関連のサイトや冊子で紹介されていることって住みやすさ、利便性が多いのではないかと思うのですが、地方移住を検討している人が本当に求めているものって「地元の人が当たり前だと思っていて、今までスポットライトが当たっていなかったもの」の中にあると思います。利便性≒幸福度なんですよね……。(このことはいつか詳しく書きたい)佐賀の場合、その一つが芸術に対する寛容性ではないかなーなどと考えながら帰路につきました。

パハプス
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ちえちひろ
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片岡メリヤス
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